
スーツケース完全ガイド
スーツケースとリュックを両方持って行くべきか、それともどちらか一方に絞るべきか、迷っていませんか。
特に飛行機に乗るときは、スーツケースとリュックを両方機内に持ち込めるのか、LCCの機内持ち込みルールで引っかからないか、国内線と国際線で条件が違うのかなど、気になるポイントがたくさんありますよね。
さらに、スーツケースとリュックのどっちが新幹線や在来線で動きやすいのか、キャリーケースとリュックのどっちも持っていくときに邪魔にならない組み合わせはどれか…
そもそもスーツケースとリュックを両方使うスタイルが自分の旅に合っているのかなど、もう考え始めるとキリがありません。
この記事では、スーツケースとリュックを両方使うメリット・デメリットを整理しつつ、新幹線での持ち運び、国際線や国内線の機内持ち込み、LCC利用時の注意点まで、まとめて整理していきます。
読み終わるころには、「自分の旅ならスーツケースとリュックをこう組み合わせればいいな」とイメージできるようになるはずです。一緒に整理していきましょう。
この記事で分かること
- スーツケースとリュックを両方持つべきかの判断基準
- 新幹線・国内線・国際線での両方持ちのコツ
- LCC利用時にスーツケースとリュックをどう振り分けるか
- 両方持ちでもラクに動けるパッキングと固定グッズ
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スーツケースとリュックは両方持つ必要ある?

スーツケース完全ガイド
ここでは、スーツケースとリュックを両方持つスタイルがどんな旅に向いているか、新幹線や飛行機での扱いやすさ、そもそもリュックとスーツケースどっちを優先するべきかを整理していきます。
あなたの旅のスタイルと照らし合わせながら読んでみてください。
両方持ちに向く旅のタイプ
スーツケースとリュックを両方持つのに向いているのは、ざっくり言うと「移動は多いけれど、拠点となるホテルや宿もちゃんとある旅」です。
例えば、都市滞在型の海外旅行、出張ついでに観光するビジネストリップ、週末の国内旅行+お土産たっぷり、といったイメージですね。
「毎日宿を変えて徒歩移動メイン」よりは、「朝出て夜同じホテルに戻る」旅のほうが、スーツケースとリュックを両方使い分けたときのメリットが出やすいです。
スーツケースには服やシューズ、替えのバッグなど「宿に置きっぱなしでOKなもの」を入れておき、リュックには財布やスマホ、PC、カメラ、充電器、常備薬といった「常に持ち歩きたいもの」をまとめるのが基本です。
宿にスーツケースを預けてしまえば、あとはリュックだけで身軽に動けるので、観光中や出張先での移動がかなりラクになりますよ。
一方で、山岳エリアをまたぐバックパック旅や、鉄道ではなくローカルバス・フェリーを乗り継ぐような旅、石畳や未舗装路がひたすら続くエリアでは、スーツケースのキャスターがストレスになることも多いです。
そういうときは、「スーツケース+リュック」よりも「大きめのバックパック一択」や「キャスター付きリュック」のほうが、トータルでは身軽に動けるかもしれません。
ビジネス出張の場合は、スーツケースには衣類や洗面用品、リュックにはPC・資料・名刺入れ・バッテリーなどを分けることで、クライアント先の会議室にはリュックだけ持ち込む、というスマートな動き方もできます。
「客先に大きなスーツケースをゴロゴロ転がして入りたくない」というニーズには、この両方持ちスタイルがかなりハマりやすいです。
ファミリー旅行でも、両方持ちはかなり便利です。スーツケースに家族全体の服や大物をまとめてしまい、リュックにオムツ・おやつ・着替え1セット・タオル・おもちゃなど「移動中に何度も出し入れするもの」を入れておけば、いちいちスーツケースを開けなくて済みます。
子どもの手を引きながらスーツケースを引くのはなかなか大変なので、リュックの中身をしっかり作り込むことが、結果的に親の負担を減らす近道だったりします。
こんなふうに、スーツケースとリュックの両方持ちは、「ベースとなる荷物」と「いつも手元に欲しい荷物」を分けたい人に向いているスタイルです。
あなたの旅が、「定点滞在型に近いか」「移動型に近いか」を一度イメージしてみると、自分に向いているかどうかが見えてきますよ。
両方持ちが特にハマりやすいパターン
- 都市型の海外旅行で、昼は観光・夜は同じホテルに戻るスタイル
- 出張でスーツケース+リュックをきっちり役割分担したいビジネスパーソン
- 子ども連れで、お世話グッズをリュックにまとめてサッと出し入れしたいファミリー
- LCCで行きは軽く、帰りはお土産でスーツケースがパンパンになるタイプの旅
スーツケースとリュックで新幹線に乗るケース

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新幹線でスーツケースとリュックを両方持つときにいちばん大事なのは、「通路をふさがない・足元を潰さない」ことです。ここを外してしまうと、自分も周りもストレスが一気に上がってしまいます。
まず、座席での配置を整理してみましょう。スーツケースを足元に置き、リュックを膝の上に乗せるスタイルは、短距離なら耐えられても、2〜3時間以上の移動になるとかなり窮屈です。
足が伸ばせないと血行も悪くなりますし、車内でPC作業をしたいときにも、膝の上のリュックが邪魔になってしまいます。
おすすめは、スーツケースを荷棚か大型荷物スペースに置き、リュックだけを手元に残すスタイルです。このとき、リュックはなるべく薄型のものを選び、通路側に大きくはみ出さないサイズ感にしておくと安心。
背負ったままだと背もたれにもたれにくいので、座るときは椅子と平行になるように足元側に置くか、前の座席の足元に斜めに立てるイメージがいいかなと思います。
スーツケースの置き方についても、いくつかコツがあります。荷棚に上げるときは、持ち手を通路側ではなく奥側に向けておくと、揺れたときに転がり落ちにくくなります。
また、Mサイズ以上のスーツケースは重量もあるので、無理に頭上に持ち上げず、最前列や最後列の背面スペース・大型荷物置き場を活用したほうが安全です。自分の力に対してギリギリの重さだと、持ち上げる瞬間に腰を痛めることもあるので要注意ですよ。
リュックは、「厚み」を意識して選ぶと新幹線でかなり快適になります。容量がそこそこあっても、奥行きが薄めのスクエア型リュックなら、膝の上に置いても圧迫感が少ないですし、足元にもスッと収まります。
逆に丸っこくて奥行きがあるアウトドア系リュックは、座席周りではちょっと邪魔に感じるかもしれません。
新幹線での両方持ちのミニテク
- スーツケースのキャスターをロックするか、ストッパー付きモデルを選ぶと転がり防止になる
- デッキに一時的に置くときは、必ず自分の目が届く位置に置く(車両連結部付近など)
- 自由席利用なら、荷物の置きやすい車端部の席を狙うと動きやすい
新幹線で両方持ちするときの注意点
- 通路やデッキにスーツケースを長時間放置すると、邪魔になるだけでなく安全面でもNGです
- 大型荷物スペースを使う場合は、盗難リスクもゼロではないので貴重品は必ずリュックへ
- 車内ルールや大型荷物の予約制限は路線や車両で変わるため、正確な情報は各鉄道会社の公式サイトをご確認ください
機内持ち込み+両方持ち+国際線のパターン

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国際線でスーツケースとリュックを両方機内持ち込みしたい場合、いちばん大事なのは「サイズ・重量・個数制限をきちんと理解しておくこと」です。
ここを曖昧なまま空港に行くと、チェックインカウンターで 思わぬ追加料金が発生したり、予定外に預け入れになったりと、スタートからテンションが下がってしまいがちなんですよね。
多くの航空会社では、「機内持ち込み用スーツケース1個+身の回り品1個」というルールを採用しています。
この身の回り品として、小さめのリュックやショルダーバッグが認められているケースもあれば、サイズが少し大きいだけで「手荷物2個」とカウントされてしまうこともあります。
同じ航空会社でも路線や運賃タイプによってルールが変わることもあるので、予約している便の規約をピンポイントでチェックしておく必要があります。
スーツケースについては、3辺の合計が115cm前後、重さは7〜10kg程度まで、というラインがひとつの目安です。ただし、これはあくまで一般的なイメージであって、航空会社ごとに細かい違いがあります。
リュック側は、「座席下に収まるコンパクトサイズ」であれば身の回り品扱いになりやすいですが、奥行きのあるアウトドアリュックのような形だとNG判定になることもあります。
両方機内持ち込みを狙うなら、組み合わせとしては以下のような感じが現実的です。
- 機内持ち込みサイズのスーツケース+薄型PCリュック
- 小さめソフトキャリー+20L前後のデイパック
このとき、「重量のバランス」を意識するのも重要です。スーツケースの自重が重いと、あっという間に重量制限に届いてしまい、服を減らすしかなくなります。
できれば2〜3kg台前半の軽量モデルを選んでおくと、国際線でもかなり余裕が生まれますよ。中型スーツケースのサイズ感と容量感は、海外旅行も視野に入れたスーツケースの60リットルはどのくらい入る?国内・海外の目安と荷物量を読むとイメージしやすいと思います。
また、国際線ではセキュリティチェックも国内線より時間がかかりがちです。PCやタブレットは出し入れが求められることが多いので、「リュックの一番外側のポケットにまとめて入れておく」など、セキュリティラインで慌てないレイアウトを意識しておくとかなりラクです。
ちなみに、機内持ち込みルールや個数制限は、年ごと・路線ごとに変わることがあるため、「以前この航空会社でOKだったから今回も大丈夫」という考え方はちょっと危険です。
必ず搭乗前に各航空会社の公式サイトで最新情報を確認し、不安があれば旅行会社や航空会社のサポート窓口など、最新情報の確認を忘れずにしてくださいね。
両方を機内持ち込み+国内線パターン

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国内線でスーツケースとリュックを両方機内持ち込みしたい場合も、基本の考え方は国際線と同じです。
ただ、国内線のほうが搭乗時間は短めなことが多いので、「フライト中に必要なもの」が絞りやすく、うまくパッキングすればかなり快適に両方持ち込めることも多いですよ。
一般的な大手航空会社では、「スーツケースなどの手荷物1個+身の回り品1個」というルールが基本になっていることが多く、座席下に収まる小さめのリュックやハンドバッグなら身の回り品として扱われます。ここで大事なのは、「身の回り品のサイズ感」と「全体の重量」です。
イメージとしては、
- 2泊3日くらいまで対応できる機内持ち込みサイズのスーツケース
- 15〜20L程度で、PCと小物が入るくらいの薄型リュック
というセットにしておくと、国内線ではかなり運用しやすいです。2泊3日の荷物量とスーツケース容量の目安は、女性目線で整理したスーツケース選び 2泊3日の女性なら何リットルで足りる?を見てもらうと、具体的なイメージがつかみやすいと思います。
注意したいのは、チェックインカウンターや搭乗口での「現場判断」の存在です。同じ航空会社でも、便の混雑状況や機材の大きさによって、「手荷物を減らしてほしい」というアナウンスが出ることがあります。
その場合は、「どちらかを預け荷物にしていただけますか?」と聞かれることもあるので、「どちらを預けても大丈夫なように、中身をあらかじめ分けておく」のが安心です。
具体的には、
- スーツケース側には、衣類や洗面用品など「預けても問題ないもの」を中心に入れる
- リュック側には、貴重品・重要書類・電子機器をすべて集約しておく
- 万が一スーツケースを預けることになっても、フライト中に必要なものが手元に残る状態にしておく
という分け方がおすすめです。こうしておけば、空港で急にルールが変わったように感じても、慌てずに対応できますよ。
なお、国内線でも機内持ち込みできる手荷物のサイズや個数などの条件は、航空会社のルール変更や機材の入れ替えなどによって変わる可能性があります。
サイズや重量の上限はあくまで一般的な目安として考え、最新の詳細情報は必ず航空会社の公式ページ(例えばANAなら(出典:ANA「機内持ち込み手荷物」))で確認したうえで、最終的な判断は各社の案内や専門の担当者の説明に従うようにしてください。
機内持ち込み リュックとスーツケースどっち優先?

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「機内持ち込みはリュックとスーツケースどっちを優先するべき?」というお悩みも多いと思います。
結論から言うと、「フライト中に必要なものが入っているほうを必ず機内に残す」というのが基本ルールになります。ここを押さえておけば、あとは状況に合わせて判断しやすくなりますよ。
まず、「どちらか一方しか機内に持ち込めず、もう一方は預けなければならない」という状況を想定してみましょう。このとき、リュックにはPCやタブレット、スマホの予備バッテリー、メガネやコンタクト、常備薬などが入っていることが多いですよね。
これらは途中で失くしたら困るものばかりなので、基本的にはリュックを機内持ち込み優先にした方が安心です。
一方で、スーツケース側にガラス瓶のお土産や、デリケートな電子機器、壊れやすいお菓子などが詰まっている場合は、「スーツケースを預けずに機内持ち込みにしたほうが安全」という判断になることもあります。預け入れ荷物はどうしても衝撃を受けやすいので、中身によってはリスクが高くなります。
もし「両方機内持ち込みOK」というラッキーな状況なら、次のような運用がおすすめです。
両方機内持ち込みできるときのおすすめ運用
- スーツケースは頭上の収納棚に入れ、フライト中は基本的に開けない
- リュックには、機内で使うもの(ガジェット類・貴重品・常備薬・仕事道具)をすべて集約
- 離陸前に、リュックから「機内ポーチ」を取り出してシートポケットへ移しておく
この「機内ポーチ」方式はかなり便利で、フライト中に何度も立ち上がって荷棚を開ける必要がなくなります。周りの乗客の邪魔にもなりにくいので、結果的にストレスがぐっと減りますよ。
どちらを機内に残すにしても、注意したいのが「移し忘れ」です。チェックインカウンターで預ける瞬間になって、「あ、スーツケースの中に充電器全部入ってた……」となるのは、かなりあるあるです。
家を出る前か、空港に向かう前に一度落ち着いて荷物を見直す時間を作り、「預けると困るものリスト」を頭の中でチェックしておくと安心です。
内容として迷ったら、「機内で絶対に使うもの」「失くしたら旅が詰むもの」「人に見られたくないもの」の3つだけは、必ずリュックに入れておくと覚えておいてください。
これを徹底しておけば、どちらを預けることになっても致命的なトラブルはかなり避けやすくなります。
LCC機内持ち込みでリュックとスーツケース

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LCCの機内持ち込みは、正直なところ「スーツケースとリュックを両方持ち込む」のはかなりハードル高めです。
ここを甘く見てしまうと、チェックインカウンターで予想外の追加料金を支払うことになったり、搭乗前のバタバタにつながったりしがちなので、事前にしっかり対策しておきたいところです。
多くのLCCでは、「機内持ち込み手荷物は合計7kg前後まで」「手荷物1個+小さな身の回り品1個まで」といったルールが一般的です。スーツケース本体の重さが3〜4kgあるモデルだと、残りの許容量は3〜4kgしか残りません。
そこに服・ガジェット・洗面用具・お土産などを詰め込んでいくと、あっという間にオーバーしてしまいます。
よくある失敗パターンは、
- スーツケースがしっかりしたハードタイプで、自重だけで3.5kgある
- リュックにPC・カメラ・モバイルバッテリー・文庫本などを詰め込む
- 空港で計量してみると、トータルで9kgを超えていてアウト
という流れです。これを避けるには、「機内持ち込みにこだわりすぎない」「受託手荷物も選択肢にいれておく」というマインドも大事になります。
どうしてもLCCでスーツケースとリュックを両方機内持ち込みしたいなら、次のような工夫が必須です。
- スーツケースは2〜2.5kg台の超軽量モデルを選ぶ
- リュックは15L前後のコンパクトサイズに絞って、PC+最小限の小物だけ入れる
- 衣類は本当に必要な分だけにして、圧縮バッグをフル活用する
- ジャケットやパーカーなど重い衣類は「着て」搭乗し、手荷物の重量から外す
7kgという制限の中でどれくらい荷物を詰められるかについては、具体的な目安とアイテム例をまとめたスーツケースを7キロ以内に抑えるための軽量アイテムとパッキング術を読んでもらうと、感覚がかなりつかみやすいと思います。
LCC利用時の注意とリスク管理
- 同じLCCでも路線や運賃タイプによって無料手荷物の枠が変わることがあります
- 重量制限やサイズ制限は、予告なく変更される場合もあるため、正確な情報は必ず公式サイトで確認することが重要です
- チェックイン時のスタッフ判断で、想定以上に厳格な運用になることもあるため、「超ギリギリの重量」設計は避けたほうが安全です
- 費用面で不安が大きい場合は、事前に受託手荷物のオプション料金を確認し、必要に応じて旅行会社や航空会社の窓口など専門家に相談したうえで最終判断をしてください
スーツケースとリュックの両方持ちをするコツ

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ここからは、スーツケースとリュックを両方使う前提で、航空会社ごとの考え方やパッキングのコツ、固定グッズやキャスター周りの工夫まで具体的に深掘りしていきます。
実際の旅をイメージしながら、「自分にはこれが必要だな」と思う部分だけでも拾ってもらえればOKですよ。
ANAの機内持ち込みルール:リュックとスーツケース
ANAのようなフルサービスキャリアでスーツケースとリュックを両方使う場合、基本の考え方は「手荷物1個+身の回り品1個」です。
この身の回り品枠に、コンパクトなリュックが収まるかどうかがポイントになります。ここを押さえておけば、スーツケースとリュックの両方持ち運用はかなり組み立てやすくなります。
一般的なイメージとして、
- スーツケース:3辺の合計が100〜115cm以内、重量は10kg以内
- リュック:座席下に収まる、小型のPCリュックやデイパックサイズ
というラインを目安にしている方が多いかなと思います。ただし、これはあくまで「よくある例」であって、実際のルールは運航機材や路線、予約クラスなどによっても変わることがあります。
特に、機材のサイズが小さい路線では、収納スペースの関係で持ち込める荷物量がシビアになることもあるので要注意です。
実際の運用で意識してほしいのは、次の3つです。
1. 機内で使うものはリュックに全寄せする
フライト中に使う可能性があるもの(PC・タブレット・イヤホン・充電ケーブル・常備薬・アイマスク・文庫本など)は、すべてリュックに入れておきましょう。
スーツケースは頭上の収納棚に収めてしまうことが多いので、そこに入れてしまうと「取り出すのが面倒で結局使わなかった」ということになりがちです。
2. スーツケースは「フライトでは開けない前提」で整理する
ANA便のように機内サービスがしっかりある場合、フライト中にスーツケースを開ける必要は正直あまりありません。
スーツケースの中身は「到着後に必要なもの」に特化させて、フライト中のことはリュックだけで完結できる構成にしておくとラクです。
3. どちらかを預けても困らないように分散する
便によっては、搭乗口で「お荷物が多いので、どなたかボランティアで手荷物を預けていただけませんか?」とアナウンスが入ることもあります。
そういうときにスッと協力できるように、スーツケースにもリュックにも「これだけは預けたくないもの」を入れないようにしておくと安心です。
ANA利用時の注意点
- 手荷物のサイズや重量の条件は、路線や機材によって細かく異なることがあります
- 手荷物ルールは今後変更される可能性もあるため、具体的な数値や条件は必ずANA公式サイトで最新情報を確認してください
- ルールの解釈に迷う場合は、コールセンターや空港カウンターなどの窓口で、専門の担当者に相談したうえで最終判断をしてください
スーツケースとリュックで海外旅行するときの分け方ポイント

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海外旅行でスーツケースとリュックを両方使う場合、ポイントは「宿に置いておく荷物」と「常に身から離さない荷物」をはっきり分けることです。
これが曖昧だと、ホテルのチェックイン前後や移動日の荷物管理がバタバタしがちになってしまいます。
まずスーツケース側には、
- 着替え・パジャマ・洗面用具
- 予備の靴・サンダル・折りたたみバッグ
- お土産を入れるための空きスペース
といった「宿でしか触らないもの」「紛失しても致命的ではないもの」を中心に入れます。もちろん失くさないに越したことはないですが、最悪の場合スーツケース一式が遅延・紛失しても、旅自体は何とかなるレベルのものだけにしておくイメージです。
リュック側には、
- パスポート・財布・クレジットカード・現金
- スマホ・モバイルバッテリー・変換プラグ
- 航空券・ホテルバウチャー・緊急連絡先の控え
- 常備薬・コンタクト関連・最低限のコスメ
などの「絶対に失いたくないもの」をすべてまとめましょう。海外では、空港からホテルまでの移動中にトラブルが起こることもありますし、チェックイン前に荷物だけ預けるシーンも多いです。
そういうときに、リュックだけ持っていれば自力で何とかできる状態を作っておくことが大切です。
場所によっては、石畳や未舗装路が多く、スーツケースを転がすのが大変なこともあります。そんなときは、
- 宿から駅・バスターミナルまではスーツケースを転がす
- 観光地の細い路地や坂道では、スーツケースを宿に置いてリュックだけで動く
というメリハリをつけると、かなりストレスが減りますよ。スーツケースは「拠点間の移動のための道具」、リュックは「現地での足そのもの」と考えると、役割がイメージしやすいかなと思います。
防犯面では、リュックの外側ポケットに高価なガジェットや財布を入れっぱなしにするのは避けたほうが安心です。
外から開けやすい場所には、ティッシュやハンカチ、マスク、マイボトルなど、盗まれても致命傷にはならないものだけを入れておきましょう。また、ナイフで切られにくい素材や、ロックできるファスナーを採用したリュックを選ぶのも有効です。
最後に、海外旅行ではフライト遅延や乗り継ぎミスなど、こちらの力だけではどうしようもないトラブルも起こりえます。
スーツケースとリュックの両方を使い分けることでリスクをゼロにすることはできませんが、「どちらか片方が行方不明になっても、もう片方だけで数日はしのげる」状態を作っておくと、かなり安心感が違ってきますよ。
リュック機内持ち込みサイズ

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「リュックはどこまでなら機内持ち込みOKなの?」というのも、ありがちな疑問ポイントです。
スーツケースとリュックを両方持つ前提だと、リュックはどうしても「サブ扱い」になりがちですが、機内ではむしろ主役級の存在になります。ここをうまく設計しておくと、移動の快適さが一段階アップしますよ。
まず、リュック単体で見たときのポイントは「座席下にすっきり収まるかどうか」です。奥行きが深すぎるリュックや、横幅が広いボストン型リュックだと、足元スペースをかなり圧迫してしまいます。
あなたも一度くらい、「前の人のリュックが足元を占領していて足が伸ばせない」という経験があるかもしれません。
一般的な目安としては、
- 容量:15〜25L程度
- 背面サイズ:A4〜B4のノートPCがジャストで入るくらい
- 奥行き:20cm前後までを意識
というリュックだと、スーツケースとの相性もよく、座席下にも収まりやすいです。ビジネス用のスクエア型リュックや、シンプルなデイパックでこの条件を満たすものは結構多いので、探してみる価値ありですよ。
内部構造としては、
- 背中側にPCスリーブ+クッション
- 前側にファスナーポケット(パスポート・ケーブル類用)
- サイドポケットにペットボトルや折りたたみ傘
というレイアウトだと、空港や機内での動きがかなりスムーズになります。「背中側=高価なもの」「前側・サイド=すぐ取り出すけどなくなっても致命傷ではないもの」と覚えておくと、荷物の配置を決めやすいです。
リュック選びのチェックリスト
- 満タンに詰めたとき、前に抱えてもスマートフォンが見えるか
- スーツケースのハンドルに通せるベルトやループがあるか
- 肩ベルトのクッション性と幅が十分か(長時間背負うことも想定)
- チェストベルトがあるか(重いときの安定感が段違いです)
座席下に収まるかどうかに関しては、機材や座席位置によっても変わってきます。具体的なサイズの目安や、「座席下対応」をうたうスーツケース・バッグの考え方に興味があれば、座席下収納をテーマにした解説記事なども参考にしてみてください。
いずれにしても、「リュックは大は小を兼ねない」という意識だけは持っておくと失敗しづらいですよ。
両方持ちのパッキングのコツ

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スーツケースとリュックを両方使うなら、「どちらに何を入れるか」を決めるだけで旅の快適さがかなり変わります。
ここを曖昧にしたまま荷造りをすると、とにかく「探し物の時間」が増えがちです。せっかくの旅行や出張なので、パッキングの段階でできるだけストレスを減らしておきましょう。
役割をはっきり分ける
まずいちばん大事なのが、スーツケース=「ベースキャンプ」、リュック=「デイバッグ」と割り切ることです。
宿でしか使わないものはすべてスーツケース、外出時や移動中に使うものはすべてリュック、とルールを決めておくと、どこに何が入っているか一瞬で分かるようになります。
例えば、
- スーツケース:衣類、洗面・メイクポーチ、ヘアアイロン、折りたたみバッグ、替えの靴、お土産スペース
- リュック:財布、スマホ、パスポート、PC・タブレット、充電器一式、常備薬、ガジェットポーチ、ハンドタオル、ティッシュ
という分け方をしておくと、宿に到着した瞬間にスーツケースを開けてクローゼット周りを整え、翌日からはリュックだけで動くという流れが作れます。
スーツケースは「1日1回開けるもの」、リュックは「1時間に1回開けるもの」くらいの意識で、役割を切り分けておくイメージです。
重いものは車輪側・背中側へ寄せる
パッキングで地味に効いてくるのが、重心のコントロールです。スーツケースの場合は、重いもの(本・PC・充電器の塊など)をキャスター側に寄せて入れると、直立させたときに安定感が増し、転がすときの負担も軽くなります。
逆にフタ側に重いものを入れてしまうと、開けたときにバタンと倒れたり、立てた状態で前に倒れやすくなったりと、あまりいいことがありません。
リュックでは、重いものを背中に近い場所・上側に寄せて入れると、肩への負担が軽くなります。
軽いものを背中側、重いものを外側に入れてしまうと、リュックが後ろに引っ張られる形になり、肩こりや腰痛の原因になりがちです。「重いものは身体に近づける」という原則を意識するだけで、体感する重さがかなり変わりますよ。
「機内セット」「ホテルセット」を作る
フライト時間が長い場合や、移動日が多い旅では、「機内セット」「ホテルセット」といった形で、使うシーンごとにポーチを分けておくと超便利です。
ポーチ分けの例
| ポーチ名 | 主な中身 | どこに入れるか |
|---|---|---|
| 機内セット | アイマスク、耳栓、リップクリーム、マスク、歯ブラシ、目薬 | リュックの上のほう/すぐ取り出せる場所 |
| ガジェットセット | 充電ケーブル、ACアダプター、モバイルバッテリー、変換プラグ | リュックの内ポケット(セキュリティチェック用にまとまっていると便利) |
| ホテルセット | 洗面用具、スキンケア、メイク用品、ヘアケア用品 | スーツケースの同じ場所(洗面台にそのまま持って行けるように) |
こうしておけば、ホテルに着いたときは「ホテルセット」のポーチだけ取り出せばすぐシャワーを浴びられますし、飛行機では「機内セット」だけシートポケットに移せばOK、という状態になります。荷物の量が多くなっても、動線がシンプルになるので本当にラクですよ。
キャスターや固定グッズの選び方

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スーツケースとリュックを両方使うとき、移動の快適さを左右するのがキャスター周りと固定グッズです。
どれだけパッキングが完璧でも、キャスターの転がりが悪かったり、リュックがスーツケースからずり落ちたりしてしまうと、移動のたびにストレスが溜まってしまいます。
まずキャスターですが、4輪タイプで静音性の高いものを選ぶと、新幹線ホームや駅構内、早朝・深夜の住宅街などでかなり気楽に歩けます。
キャスターの素材によっては、経年劣化で割れたりベタついたりすることもあるので、長く使っているスーツケースは一度キャスターの状態をチェックしてみてください。タイヤが欠けていたり、ゴムがボロボロになっていたりしたら交換のサインです。
キャスターカバーも、床の汚れや騒音を軽減したいときに便利なアイテムです。特に自宅やホテルの部屋にスーツケースを持ち込むとき、「タイヤの汚れを床につけたくない」という感覚は多くの人が持っていると思います。
そんなとき、シリコン製のキャスターカバーや、簡易タイプのカバーを使うと、心理的にもかなり安心感があります。
次に、スーツケースの上にリュックを固定するグッズについてです。ここは本当に差が出るポイントで、しっかり固定できるかどうかで移動中のストレスがまるで違います。代表的なパターンを整理してみましょう。
固定グッズと特徴の比較
| タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| キャリーオン機能付きリュック | 背面にハンドルを通すスリーブがあり、ガッチリ固定できる | 出張が多く、毎回スーツケースに乗せる人 |
| ゴム製固定ベルト | 伸縮性のあるベルトでリュックやトートをまとめて固定する | 手持ちのリュックにキャリーオン機能がない人 |
| バッグバンド(バンジータイプ) | コードでぐるっと包み込むので、形が不安定なバッグにも対応しやすい | お土産袋や紙袋なども一緒にまとめたい人 |
個人的には、「頻度高めで両方持ちするなら、リュック側にキャリーオン機能があるモデルを選ぶ」のがおすすめです。
買い替えのタイミングが来たら、背面にハンドルを通せるスリーブ付きのリュックを候補に入れてみてください。一度使うと、このラクさはかなりクセになります。
キャスター&固定グッズ利用時の注意点
- 固定が甘いと、段差やエスカレーターでリュックが前に倒れて危険になることがあります
- キャスターカバーを付けたまま屋外で長距離を転がすと、破損や滑りやすさの原因になります
- 固定ベルトやカバー類は、メーカー推奨の使い方を守り、耐荷重の目安を超えないようにしましょう
- 安全性や耐久性に不安がある場合は、スーツケース専門店やメーカーのカスタマーサポートなどの専門家に相談し、最終的な判断を任せることをおすすめします
スーツケースとリュックを両方賢く使う術:まとめ
ここまで、スーツケースとリュックを両方使うスタイルについて、かなり細かいところまで見てきました。情報量が多かったと思うので、最後にポイントだけ整理しておきますね。
まず大前提として、スーツケースとリュックを両方使うスタイルは「移動のしやすさ」と「荷物の整理しやすさ」を同時に手に入れたい人に向いているということです。
都市滞在型の海外旅行や出張、ファミリー旅行との相性はとても良くて、うまくハマると旅が一段ラクになります。
一方で、毎日宿が変わる周遊型の旅や、悪路や階段がとにかく多い旅では、必ずしもベストとは限りません。そういう場合は、リュックやバックパック中心にする、キャスター付きリュックを検討するなど、別ルートも視野に入れてみてください。
新幹線や飛行機では、サイズ・重量・マナーを意識することが何より大事です。スーツケースは「大きければ正義」ではなく、あなたの旅の日数やスタイルに合った容量・重量を選ぶことがいちばんの正解になります。
航空会社や鉄道会社のルールは変わる可能性もあるため、詳細な数値や条件は必ず公式サイトで最新情報を確認し、不安なところがあれば旅行会社や各社の窓口など専門家に相談したうえで最終判断をしてください。
最後にもう一度だけ、ざっくりまとめておきます。
- スーツケースとリュックを両方使うスタイルは、「宿に置く荷物」と「常に持ち歩く荷物」を分けたい人に向いている
- 新幹線・国内線・国際線・LCCで、それぞれのルールとマナーを意識すれば、両方持ちでもかなり快適に移動できる
- パッキングでは、「役割分担」「重心」「シーン別ポーチ分け」を意識すると、探し物や移動時のストレスがぐっと減る
- キャスターや固定グッズまで含めて設計すると、スーツケースとリュックを両方賢く使うスタイルが長期的に続けやすくなる
あなたの次の旅が、スーツケースとリュックを両方うまく使うことで、今までより少しでもラクで、楽しくて、自由度の高い時間になればうれしいです。


