
スーツケース完全ガイド
スーツケースの中にスーツケースを収納したいけれど、本当に入るのか、壊れないか、飛行機に預けても大丈夫なのか…いろいろ気になるところがありますよね。
スーツケースの入れ子収納は、旅行中の荷物をまとめたいときだけでなく、家での収納や保管スペースの確保にも役立つテクニックです。
実際には、スーツケースの中にスーツケースを収納する方法には、サイズ選びや入れ方のコツ、収納場所の工夫、飛行機に預けるときのルールなど、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
入れ子収納をうまく使えば、親子セットのようにまとめて持ち運べたり、使わないときの収納アイデアとしても活躍したりと、あなたの旅行や日常がかなりラクになりますよ。
この記事では、スーツケースの中にスーツケースを収納する入れ子収納の基本や、スーツケースの中に小さいスーツケースを入れるときのポイント、入れ子収納を使った旅行準備の工夫、自宅でのスーツケース収納や保管の考え方まで、ひと通りわかるようにまとめました。
スーツケースの入れ子収納や親子セットをどう使うか悩んでいるあなたは、最後まで読んでもらえれば、どこまでやっていいか、何に注意すべきかがかなりクリアになると思います。
「自分のスーツケースでもできそうかな?」「どんな組み合わせなら安全かな?」とイメージしながら読み進めてもらえるとうれしいです。
この記事で分かること
- スーツケースの中にスーツケースを入れるときの基本
- サイズとタイプの選び方や入れ子収納で失敗しないコツ
- 飛行機に預けるときの注意点と国内線・国際線の違い
- ブランド別の入れ子活用例と自宅収納・旅行準備の応用
本ページはプロモーションが含まれています
スーツケースの中にスーツケースを収納する基本

スーツケース完全ガイド
まずは、スーツケースの中にスーツケースを収納するときの基本から整理していきます。
ここでは、大きいスーツケースの中に小さいスーツケースを入れるための考え方や、サイズとタイプの選び方、マトリョーシカのように重ねていく収納のイメージ、メリットとデメリット、インナーバッグや隙間の使い方まで、入れ子収納の土台になる部分をまとめて解説します。
ここを押さえておくと、「買ってみたけど入らなかった…」という失敗をかなり減らせますよ。
大きいスーツケースに小さいスーツケースを入れる術
大きいスーツケースの中に小さいスーツケースを入れるときに一番大事なのは、「容量」ではなく「形と寸法」を見ることです。
ここ、めちゃくちゃ重要です。リットル表記だけを見ていると、数字上は余裕がありそうなのに、実際入れてみたら蓋が閉まらない、ということが本当によく起こります。
スーツケースのカタログに書いてある数値は、外寸(キャスターや取っ手を含めたサイズ)と内寸(実際に荷物が入るサイズ)が混在していることがあります。
入れ子収納でチェックしたいのは、「外側のスーツケースの内寸」と「内側に入れるスーツケースの外寸」です。この2つの値を比べて、特に高さと奥行きにしっかり余裕があるかを確認してください。
採寸チェックの手順
自宅にメジャーが1本あれば、ざっくりでもいいので次の手順で測ってみましょう。
- 外側になるスーツケースの内側を、底から天井まで垂直に測る(高さ)
- 同じく左右の内側をまっすぐ測る(幅)
- 手前から奥までを測る(奥行き)
- 次に、内側に入れたいスーツケースの外側を、高さ・幅・奥行きの順に測る
このとき、外側ケースの中に凹凸がある場合(キャリーバーの出っ張りなど)は、実測値から1〜2cmくらいマイナスして考えておくと安心です。
逆に、内側に入れるスーツケースは、キャスターやトップハンドルも含めた「一番出っ張っている部分」までをきちんと測っておくのがコツです。
試し入れのコツとチェックポイント
現物を持っているなら、最終的には試し入れが一番確実です。そのときのコツは、以下のポイントを意識することです。
- 小さいスーツケースをキャスター側から斜めに差し込む
- ハンドル部分の向きを変えながら、一番収まりの良い向きを探す
- 蓋を閉めるとき、ファスナーに無理なテンションがかかっていないかを指で触って確認する
「とりあえず閉まったけど、ファスナーがパンパンに引っ張られている」という状態は危険信号です。
移動中の衝撃や荷物の振動で、ファスナーやシェルが破損する原因になりかねません。ファスナーを閉めたときに、少し押し込めるくらいの余裕があるかどうかを目安にしてもらえるといいかなと思います。
無理やり押し込んでファスナーを閉めるのは禁物です。ファスナーやヒンジ、キャスター周りは一度壊れると修理費が高くつくことも多いので、「ちょっとキツいかも」と感じたら入れ子での長期保管は避けた方が安全ですよ。
ここまでできれば、「物理的に入るかどうか」はかなり見えてきます。あとは、持ち上げたときの重さや、階段が多い環境かどうかも合わせてイメージしておくと、あなたにとって現実的な入れ子なのかが判断しやすくなります。
入れ子収納のサイズとタイプの選び方

スーツケース完全ガイド
サイズとタイプの選び方で迷ったら、ざっくりと「一回り以上」サイズ差をつけるのが基本ラインです。
例えば、機内持ち込みサイズのSと、3〜5泊向けのM、さらに長期旅行向けのLを組み合わせるようなイメージですね。「S→M→L」と階段状にサイズが変わると、入れ子の成功率が一気に上がります。
一方で、数字だけではイメージしづらい部分もあります。「Sでも厚みのあるタイプ」「Lでもスリムなタイプ」など、容量は同じでも形が違うことが多いからです。ここでは、サイズとタイプの組み合わせ方の考え方を整理しておきます。
おすすめのサイズ組み合わせパターン
| 外側スーツケース | 内側スーツケース | 主な用途イメージ |
|---|---|---|
| Lサイズ(長期旅行用) | Mサイズ(3〜5泊) | 留学・出張で現地購入品が増える場合 |
| Mサイズ(3〜5泊) | Sサイズ(機内持ち込み) | 週末海外+お土産をしっかり買いたい場合 |
| Lサイズ(大容量) | Sサイズ(機内持ち込み) | 家族旅行や帰省でまとめて運びたい場合 |
この表はあくまでイメージですが、「外側と内側で、少なくとも10〜15cmくらいの高さ差があるか」を一つの目安にしてもらうと、うまくいきやすいです。
特に、厚み(奥行き)が近すぎると、キャスター部分やハンドルの出っ張りとぶつかってしまうので要注意です。
ハードタイプとソフトタイプの組み合わせ
素材の組み合わせも、入れ子収納ではかなり大事なポイントです。
- 外側:ハードケース、内側:ハードケース → 寸法がシビアで、少しでも合わないと入らない
- 外側:ハードケース、内側:ソフトケース → 外側は守り、内側は柔軟性でフィット
- 外側:ソフトケース、内側:ハードケース → ソフトの形が崩れやすく、長期保管にはやや不向き
個人的なおすすめは、「外側ハード+内側ソフト」です。外側がしっかりしていると、移動中の衝撃から中身を守りやすく、内側がソフトだと多少の誤差を吸収してくれます。
ただし、ソフトケースを長期間ギュッと押し込んだままにすると、生地が伸びてしまうこともあるので、保管するときは無理のない範囲にとどめてあげてください。
容量の数字だけを見るより、「自分がよく行く旅のパターン」を基準に選ぶのも大事です。国内2泊が多いならS+M、海外1〜2週間が多いならM+Lなど、ライフスタイルに合わせて組み合わせを決めると失敗しにくいですよ。
マトリョーシカ収納の基本

スーツケース完全ガイド
マトリョーシカ収納という名前の通り、スーツケースを入れ子にしていくときは、外側から内側へ向かってだんだん小さくなっていく構造を意識します。
このとき、単にサイズ順に入れるだけでなく、「役割」と「使用頻度」も一緒に設計しておくと、使い勝手が一気に良くなります。
役割を決めると迷わなくなる
おすすめなのは、スーツケースごとに役割を決めてしまうことです。
- 一番小さいスーツケース:ガジェットや貴重品、よく使う旅行グッズ
- 中くらいのスーツケース:衣類メイン+サブの靴類
- 一番大きいスーツケース:お土産・現地で増える荷物・防災グッズ兼用
このように役割分担しておくと、「どこに何を入れたか」が自然と固定されていきます。結果として、旅先での荷ほどきや帰宅後の片づけもスムーズになり、「とりあえず全部開けて中身を探す」という時間が減っていきますよ。
マトリョーシカ収納のステップ
実際のマトリョーシカ収納の流れは、次のようなステップがイメージしやすいかなと思います。
- 一番小さいスーツケースを空にして、「旅行のたびに必ず持っていくもの」だけを入れる
- 小さいスーツケースの周りをインナーバッグやポーチで埋め、ガタつかないようにする
- そのまま中くらいのスーツケースに入れ、残りのスペースに衣類や軽いものを入れる
- さらにそれを一番大きいスーツケースに入れ、お土産スペースを残しつつ全体をクッションで包むように詰める
このとき大切なのは、「最後までギュウギュウにしないこと」です。余白が一切ない状態まで詰めると、開閉が大変になるだけでなく、移動中の衝撃を吸収するクッションがなくなるので、中身に負担がかかります。
マトリョーシカ収納は、「移動中はコンパクトに、現地や自宅では分解して使う」という発想で設計すると、本領を発揮します。
常に入れっぱなしではなく、シーンに合わせてバラしたりまた重ねたりと、柔軟に使い分けるのがコツですよ。
入れ子収納のメリットとデメリット整理

スーツケース完全ガイド
スーツケースの中にスーツケースを収納する入れ子収納には、メリットとデメリットがはっきり存在します。
「なんとなく便利そうだから」だけで始めてしまうと、いざ使ってみたときに「自分の生活スタイルには合わなかったかも…」となりがちなので、一度ここで整理しておきましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 自宅でのスーツケース保管スペースを節約できる | サイズ選びを間違えると蓋が閉まらない |
| 旅行の往路はスーツケース1個分として移動できる | 全体の重さが増え、持ち上げるときに負担が大きい |
| 復路でスーツケースを分けて荷物を増やせる | 入れ方が悪いと外側のスーツケースに負担がかかる |
| 小さいスーツケースの中身をそのまま保管できる | 湿気やカビ対策を意識しないと傷みやすくなる |
| 防災グッズや季節物の収納としても活用できる | 中身を頻繁に出し入れする場合は手間が増える |
メリットを活かせるシーン
メリットが特に活きるのは、次のようなシーンです。
- 狭いクローゼットや押入れしかない部屋で暮らしている
- 海外旅行や長期出張など、「帰りに荷物が増える」パターンが多い
- スーツケースを防災グッズの収納としても活用したい
特に、スーツケースを「収納家具」として見立ててしまう発想はおすすめです。大きいスーツケースの中に中サイズと小サイズを入れ、その一番奥に季節外の衣類や防災グッズをまとめておけば、「普段は邪魔な大きい箱」が「非常時に役立つモバイル倉庫」に変わります。
デメリットが目立つケース
逆に、デメリットが際立ちやすいのはこんなケースです。
- エレベーターのないマンションで、スーツケースを頻繁に持ち運ぶ
- 車を使わず、公共交通機関と徒歩メインで移動することが多い
- 湿気の多い地域・部屋に住んでいて、除湿対策があまりできていない
入れ子にするとどうしても重くなるので、階段が多い環境では負担が大きくなります。また、スーツケースを重ねたまま長期間クローゼットにしまいっぱなしにすると、湿気がこもりやすく、カビや加水分解のリスクが高まります。
年に数回は風通しをしてあげる、除湿剤を入れるなど、ちょっとしたケアを前提にする必要がある点は覚えておいてくださいね。
ここで挙げたメリット・デメリットは、あくまで一般的な傾向です。あなたの体力や住環境、旅行スタイルによって感じ方は変わってくるので、「自分の場合はどうか?」と照らし合わせながら、無理のない範囲で入れ子収納を取り入れてもらえると安心です。
仕分けに便利!スーツケース用インナーバッグ活用

スーツケース完全ガイド
入れ子収納と相性がいいのが、スーツケース用インナーバッグやパッキングキューブです。
インナーバッグをうまく使うと、「どの荷物をどのスーツケースに入れるか」が直感的に決めやすくなり、入れ子状態でも中身の整理がしやすくなります。ここ、使い始めると戻れなくなるくらい快適ですよ。
インナーバッグで「固定メンバー」を作る
まずおすすめしたいのが、「毎回必ず持っていくもの」をひとまとめにしたインナーバッグを作ることです。例えば、
- 洗面用具一式(歯ブラシ、歯磨き粉、コンタクト用品など)
- 充電器・ケーブル・モバイルバッテリーなどのガジェット類
- 常備薬と簡単な衛生用品
これらをそれぞれ専用のインナーバッグに入れて、小さいスーツケースに常駐させておきます。
すると、次の旅行では「小さいスーツケースごと大きいスーツケースに入れるだけ」で、準備の半分が勝手に終わるような感覚になります。
入れ子収納ならではのインナーバッグ活用
入れ子収納では、外側のスーツケースと内側のスーツケースの間に独特の隙間が生まれます。このスペースは形がいびつなので、普通の荷物をそのまま入れると無駄が多くなりがちです。そこでインナーバッグの出番です。
柔らかいインナーバッグをいくつか用意しておけば、
- キャスター周りの凹みにタオルやインナー類のバッグを押し込む
- ハンドルの出っ張り部分には、靴下や小物をまとめた小さめのバッグを入れる
- 蓋側のスペースには、薄い衣類を入れたフラットなバッグを並べる
といった感じで、「荷物を守るクッション」と「空間を埋めるパーツ」として同時に活躍してくれます。
インナーバッグは、帰宅後の収納にも使えます。季節外の衣類をインナーバッグに入れたままスーツケースにしまっておけば、次のシーズンに開けるだけでそのまま使えるので、衣替えがかなりラクになりますよ。
「いつも荷ほどきが大変で、スーツケースの中がカオスになる…」という場合は、インナーバッグを導入するだけでもかなりストレスが減ります。
入れ子収納と組み合わせると、「どのスーツケースに何を入れるか」のルール作りもしやすくなるので、ぜひ試してみてください。
収納力を高めるスペース有効活用法
入れ子収納をすると、外側のスーツケースと内側のスーツケースの間に、ちょっと変わった形の隙間が生まれます。
このスペースをどう使うかで、「ただ重くてかさばるだけの入れ子」になるか、「驚くほど使いやすいマトリョーシカ収納」になるかが変わってきます。
隙間に向いているもの・向かないもの
ざっくり分けると、隙間に向いているのは「軽くてつぶれても平気なもの」、向かないのは「重くて壊れやすいもの」です。例えば、
- 向いている:ダウンジャケット、パーカー、タオル、セーターなどの衣類
- 向いている:圧縮袋に入れたシーズンオフの衣類
- 向かない:ガラス瓶に入った調味料やお酒、コスメの大型ボトル
- 向かない:重い本や金属製の小物
移動中、スーツケースは想像以上に揺れます。隙間に重いものを入れてしまうと、その部分だけが集中的に外側のシェルを押してしまい、歪みや破損の原因になりかねません。
逆に、ふわふわした衣類を入れておけば、クッションとしても働いてくれるので一石二鳥です。
ゾーニングを意識した詰め方
入れ子収納で隙間を有効活用するには、スーツケースの中をざっとゾーン分けして考えるとわかりやすくなります。
- 底面(キャスター側):重いものや四角いものを集中させるゾーン
- 側面(内側スーツケースの周り):衣類やタオルで埋めるクッションゾーン
- 上部(蓋側):軽くてつぶれても困らないものを入れるゾーン
特に、キャスター側の底面には、重心を低く保つために重いものを寄せておくのが鉄則です。入れ子状態だとどうしても重さが増えるので、重いものを上に積みすぎないように意識してもらえると、引いて歩くときに安定しやすくなります。
「いつもスーツケースがパンパンになってしまう」という人は、隙間を埋める発想ではなく、「先に入れ子構造を作ってから、空いている場所に荷物を割り当てる」という順番を試してみるのもありです。その方が、必要以上に荷物を詰め込みすぎるのを防ぎやすくなりますよ。
スーツケースの中にスーツケースを収納する活用術

スーツケース完全ガイド
ここからは、スーツケースの中にスーツケースを収納するテクニックを、実際の旅行やブランド別の使い方、自宅での活用アイデアとして掘り下げていきます。
飛行機に預けるときのルールや、国内線と国際線の違い、イノベーター・エース・無印良品といったブランドごとの入れ子活用、そして毎回の旅行準備をラクにするための工夫まで、具体的なシーンをイメージしながら見ていきましょう。
「自分の旅パターンなら、こう使えそうだな」と想像しながら読んでもらえると、すぐに実践しやすくなると思います。
スーツケースの中にスーツケースを入れるのは飛行機で違法か
まず気になるのが、「スーツケースの中にスーツケースを入れて飛行機に預けても違法にならないの?」というポイントですよね。
ここは結論からはっきり言っておくと、「中にスーツケースが入っている」という状態そのものは、一般的には違法ではありません。
航空会社がチェックしているのは、あくまで受託手荷物としての「サイズ・重量・危険物の有無」です。
航空会社が本当に見ているポイント
チェックインカウンターで見られているのは、ざっくり次の3つです。
- サイズ:規定の三辺合計以内かどうか
- 重量:無料預け入れ可能な重さの範囲かどうか
- 危険物:爆発物や発火性のあるものなどが入っていないか
スーツケースの中にスーツケースを入れていても、これらの条件を満たしていれば、スーツケースの数や構造そのものが原因で拒否されるケースは基本的に少ないです。
とはいえ、入れ子にするとどうしても重くなりやすいので、重量制限には特に注意しておきたいところです。
危険物・制限品の考え方
入れ子かどうかに関わらず、危険物や制限品に関するルールは共通です。例えば、ガスボンベや一部のスプレー缶、容量の大きいリチウムイオンバッテリーなどは、預け入れも機内持ち込みも制限があります。
こういった品目は、国土交通省航空局や各航空会社が代表例をまとめて公開しています。
詳しい危険物や制限品の代表例については、国土交通省航空局の案内を一度確認しておくと安心です。(出典:国土交通省航空局「航空:機内持込・お預け手荷物における危険物について」)
こうした一次情報源は少し難しく見えますが、「これは持ち込めない」「条件付きならOK」などの基本的な考え方を押さえるのに役立ちます。
危険物の扱いや持ち込み制限は、法律や国際ルール、航空会社ごとの規定に基づいて決められています。ここでの説明はごく一般的な内容にとどまるので、正確な情報は必ず各航空会社や公的機関の公式サイトで最新情報を確認してください。
判断に迷う場合は、事前に航空会社や旅行会社などの専門家に相談してから荷造りするのがおすすめです。
チェックイン時にスタッフから「中にスーツケースが入っていますか?」と聞かれる場合もありますが、そのときは素直に「入っています」と答えればOKです。
むしろ正直に申告してくれた方が、スタッフ側も扱い方をイメージしやすいので、結果的にスムーズに進むことが多いですよ。
国内線と国際線で異なるルール確認

スーツケース完全ガイド
国内線と国際線では、同じ航空会社でも受託手荷物のルールが変わることがあります。スーツケースの中にスーツケースを収納して預けるときは、「個数・重量・サイズ」の3つをセットで確認しておくことが大事です。
「国内線では大丈夫だったから、国際線でも同じだろう」と思い込むと、カウンターで予想外の追加料金が発生することもあるので、ここは特に気をつけたいところですね。
国内線と国際線のざっくりした違い
かなり大まかにいうと、
- 国際線:23kg×2個など、「個数+重量」でルールが設定されていることが多い
- 国内線:1個20kgまで無料、2個目以降は有料、といったシンプルなルールが多い
もちろんこれも航空会社や路線によって違うので、あくまでイメージですが、「国際線の方が無料枠が手厚いケースがある」のは覚えておいて損はないかなと思います。
逆に、LCCなどは国内外問わず、受託手荷物がすべて有料だったり、重量に非常にシビアだったりするので要注意です。
入れ子にするか、最初から分けるかの判断軸
スーツケースの中にスーツケースを収納して1個として預けるのか、最初から2個に分けて預けるのかは、次のような点で決めるとスッキリします。
- 乗り継ぎが多い or 長距離移動が多い → 入れ子で1個にまとめた方が移動がラク
- 無料預け入れ個数に余裕がある → 最初から2個に分けて重さを分散させた方が安心
- 車移動がメイン → 重さよりも荷室のスペースをどう使うかで判断
個人的には、「往路は入れ子で1個、復路は分けて2個にする」パターンが一番バランスがいいかなと感じています。
行きは身軽に動きやすく、帰りはお土産や現地で増えた荷物をそれぞれに分散できるので、重量オーバーを防ぎやすいメリットがあります。
受託手荷物のルールは、航空会社ごと、路線ごと、運賃タイプごとに細かく異なり、しかも変更されることがあります。
ここでの説明はあくまで一般的な傾向ですので、必ずご利用の航空会社の公式サイトで最新情報を確認し、最終的な判断はそちらの案内や専門家の説明に従ってください。
イノベータースーツケースの入れ子活用ガイド

スーツケース完全ガイド
イノベーターのスーツケースは、カラフルな見た目と軽さが特徴で、サイズ展開も豊富です。
実際使っていると感じますが、「同じシリーズでサイズ違いを揃えると気持ち良く重なる」デザインになっているものが多く、入れ子収納との相性がかなりいいブランドの一つだと思います。
シリーズを揃えるメリット
イノベーターで入れ子を考えるとき、一番のポイントはシリーズを揃えることです。同じシリーズ同士だと、
- 角の丸みや側面のカーブがそろっている
- キャスターの高さやハンドルの位置が似ている
- 内装の凸凹の付き方がほぼ同じ
といった共通点があるので、入れ子にしたときにデッドスペースが少なくなります。逆に、異なるシリーズや年代の違うモデルを組み合わせると、わずかな寸法差や設計の違いで「入るけどきつい」「閉めるときにファスナーがつらい」といった状態になりやすいです。
おすすめの使い分けイメージ
イノベーターの入れ子活用でイメージしやすいのは、次のようなパターンです。
- S+M:アジア圏の週末〜1週間旅行+お土産多め
- M+L:ヨーロッパなど長期旅行+現地でのショッピング多め
- S単体:国内1〜2泊や機内持ち込みメインの旅行
普段は、使っていない方のサイズをもう一方の中に収納しておけば、クローゼットで場所を取らずに済みます。特に色違いで揃えた場合、「今日はこの色の組み合わせにしよう」と気分で選べるのもイノベーターならではの楽しさですね。
イノベーターのようにカラー展開が豊富なブランドは、「外側のスーツケースと内側のスーツケースで色を変える」と視認性も上がります。空港のターンテーブルでも見つけやすくなるので、機能面でも地味に便利ですよ。
エースのスーツケースで入れ子対応モデル例

スーツケース完全ガイド
エースのスーツケースは、日本のメーカーらしく「日本の家」と「日本の旅スタイル」をかなり意識して作られている印象があります。
収納性や静音キャスターなど、日常使いの快適さにこだわったシリーズが多いので、入れ子収納との相性も良いブランドです。
エースならではの入れ子向きポイント
エースのスーツケースで入れ子を考えるときは、特に次のような点がメリットになります。
- 角が比較的スクエアなモデルが多く、マトリョーシカ構造にしやすい
- 内装の仕切りやポケットが実用的で、入れ子でも整理しやすい
- 静音キャスターを採用したモデルが多く、重くなってもガラガラ音が少ない
外側にしっかりしたハードケースを使い、内側に軽量モデルを入れる組み合わせにすると、「持ち運びの快適さ」と「保管スペースの節約」を両立しやすくなります。
たとえば、普段の出張用にはMサイズを使い、年に数回の長期旅行ではM+Lの入れ子でスタートして、帰りは2個に分けて使う…といった運用もやりやすいです。
静音キャスターとの相性
エースを選ぶ大きな理由の一つが、静音キャスターの快適さという人も多いはずです。入れ子にするとどうしても重さが増えるので、キャスターへの負担は大きくなりますが、静音設計のものはその状態でも比較的スムーズに転がせることが多いです。
とはいえ、どんなキャスターも摩耗や劣化は避けられません。重い入れ子状態で長距離を転がす機会が多い場合は、キャスターの交換がしやすいモデルや、サポート体制がしっかりしているシリーズを選んでおくと安心です。
無印良品スーツケースの入れ子活用アイデア
無印良品のスーツケースは、シンプルで飽きのこないデザインと、素直な四角いシルエットが魅力です。この「正直な四角さ」が、実は入れ子収納ととても相性がいいポイントなんですよね。
サイズ違いを揃えると、きれいに重なってくれるので、収納好きとしてはかなり気持ちいい組み合わせです。
インテリアと一体化させる発想
無印良品の良さは、部屋にそのまま置いてもインテリアの邪魔になりにくいことです。たとえば、リビングの隅や寝室の一角にLサイズを置き、その中にMやSを入れておきます。
上にトレーを置けば簡易サイドテーブルになり、クッションを置けばちょっとしたオットマンにもなります。
このとき、スーツケース自体を「見せる収納家具」として扱うイメージにすると、収納スペースの悩みがかなり軽くなります。
見た目もすっきりして、旅に出るときはそのままゴロゴロ転がして出かけられるので、日常と旅行の境界線がふわっとつながる感じが心地いいですよ。
無印の収納グッズとの組み合わせ
無印良品には、スーツケース以外にも収納用品やポーチがたくさんあります。これらを一緒に使うと、入れ子収納の快適さがさらに上がります。
- ソフトボックスに季節外の衣類を入れ、そのままスーツケースにしまう
- ポーチでガジェット類や小物をカテゴリ別にまとめておき、小さいスーツケースに常駐させる
- 仕切りケースを使って、スーツケース内の高さをそろえ、入れ子の際のクッションとして使う
こうしておくと、「旅に出るときはこのスーツケースを開けるだけ」「日常の収納もそのまま使える」というフェーズフリーな使い方ができます。収納好き・無印好きな人には、かなりしっくりくるスタイルだと思います。
旅行準備を効率化する入れ子収納テクニック

スーツケース完全ガイド
旅行のたびに「何をどこに入れたっけ?」となるのを避けたいなら、入れ子収納を前提にパッキングルールを決めてしまうのがおすすめです。
少しだけ最初に仕組み化しておくと、その後の旅行準備が本当にラクになります。ここでは、具体的なステップとテクニックをまとめてみます。
入れ子を前提にしたパッキングの流れ
まずは、次のような流れをベースに考えてみてください。
- 小さいスーツケースに、「どんな旅行でも必ず持っていくもの」を固定メンバーとして詰める
- 中身ごと大きいスーツケースに入れ、隙間に衣類や軽い荷物を詰める
- 現地で買う予定のものやお土産のために、あえて空きスペースを残しておく
- 帰りは入れ子を解いて、小さいスーツケースにお土産や増えた荷物を分散する
この流れを一度決めてしまえば、次の旅行からは「いつものパターン」でさっと準備できるようになります。
特に、「小さいスーツケース=必需品セット」という位置づけにすると、忘れ物防止にもかなり効いてきます。
チェックリストを作るとさらにラク
さらに効率化したいなら、自分用のチェックリストを作っておくと最強です。
- 小さいスーツケースに入れておく常備セット
- 旅行ごとに変わる衣類・靴のリスト
- 現地で買う予定のもの(あらかじめスペースを空けておく)
入れ子収納とチェックリストを組み合わせることで、「あれもこれも詰め込んでしまう」状態から卒業できます。「入れ子した状態で、これ以上詰めたら重すぎるライン」を体感で覚えてくると、荷物の絞り込みも自然と上手くなっていきますよ。
旅行準備を効率化するテクニックは、人によって相性があります。ここで紹介した流れは一つの例なので、実際に試しながら「自分にとっての標準パターン」を少しずつ調整していくのがおすすめです。
スーツケースの中にスーツケースを収納するやり方と注意点:まとめ
ここまで、スーツケースの中にスーツケースを収納する入れ子収納について、基本から活用術までたっぷり見てきました。「思っていたより自由度が高いな」と感じてもらえていたらうれしいです。
あらためて整理すると、スーツケースの中にスーツケース収納を上手に使うポイントは、
- 容量ではなく「形」と「寸法」で相性を見ること
- 外側・内側の役割とサイズ差を意識して組み合わせること
- 隙間には軽くて柔らかいものを入れてクッションにすること
- 飛行機利用時は、サイズ・重量・危険物ルールを必ず確認すること
この4つを押さえておけば、イノベーターやエース、無印良品など、お気に入りのブランドを組み合わせながら、あなたなりのマトリョーシカ収納スタイルを作っていけるはずです。
スーツケースの中にスーツケース収納なんて、最初はちょっとマニアックなテクニックに聞こえるかもしれませんが、うまくハマると旅行も収納も本当にラクになりますよ。
最後に大事なことをもう一度だけ。ここで紹介した内容は、あくまで一般的な目安や、旅ねことしての実体験に基づくコツです。
航空会社のルールや危険物の取り扱い、スーツケースの修理・改造などについては、必ず公式サイトやメーカーの案内を確認し、迷った場合は専門店や航空会社などの専門家に相談した上で、最終的な判断をするようにしてください。
あなたの旅と暮らしが、スーツケースの中にスーツケース収納のおかげで少しでも快適になれば、とても嬉しいです。


